Wafer And Power Device Cleaning Technology

モジュール化量産の半導体ウェーハ洗浄装置

シリコン基板加工工程と洗浄装置

洗浄目的

前工程での洗浄: 工程で生じる汚染物の除去が主たる目的となる。

後工程での洗浄: パーティクル除去及びメタル除去が主たる目的となる。代表的な洗浄手法はRCA洗浄と呼ばれる洗浄方法である。

RCA洗浄の目的
半導体製造に於いて歩留まりを100%までに高めるのが最大の目標となる。歩留まりに大きくかかわってくるのが、パーティクルとメタル汚染です。パーティクルは配線の切断、ショートの原因になる。メタルはノイズの大きな要因になる。これらの要因が歩留まりに顕著現れる。

バッチ式 全自動ウェーハ洗浄機 全体図

RCA洗浄とは

APM(SC-1)洗浄: パーティクル除去を目的とした洗浄手法。
NH4OH+H2O2+DIW

HPM(SC-2)洗浄: メタル除去を目的とした洗浄手法。
HCL+H2O2+DIW

DHF洗浄: パーティクル除去/メタル除去を目的とした洗浄手法。
HF+DIW

SPM洗浄: 有機物除去を目的とした洗浄手法。
H2SO4+H2O2

シリコン基板製造工程(赤字*製品ラインナップ)

単結晶 CZ法、MCZ法、FZ法
結晶外周研削
方位測定
外周研削
結晶方位が解る様にオリフラ又ノッチ加工実施
スライス ダイヤモンドブレード:小径ウェーハ
ワイターソー:φ8、φ12
遊離砥粒、油性砥粒、水性砥粒
固定砥粒:ワイヤーに砥粒を固着(ソーマークが出やすい)
スライス後洗浄 砥粒除去。アルカリ+界面を主にした洗浄
φ12の場合デマウンターにより実施:ウェーハ洗浄&剥離
べべリング ウェーハ端面の加工及び研磨を実施。
ラップ 両面ラップ機:ウェーハを平坦にする。
ラップ後洗浄機 ラッピング砥粒除去:アルカリ+界面を主にした洗浄
エッチング ラップ加工時に生じる加工歪を除去する。
酸エッチング(拡散律速):HF,HNO3.CH3COOH混酸液
アルカリエッチ(反応律速):KOH又、NaOHのコンク液
グライディング φ12ウェーハの場合ラッピングの変わりにグライディングにて平坦度を上げる手法。両頭研削と、片面研削とがある。
アルカリエッチング グライディングにて生じる加工歪の除去
熱処理前洗浄 RCA洗浄が基本となるがユーザーのライン構成により異なる
熱処理 ゲッタリング
BSD:ウェーハ裏面に加工による歪層を形成しゲッタリング作用をさせる。
熱処理:熱処理によりウェーハ内部に歪層を形成する。種々の方法がある。
熱処理後洗浄 RCA洗浄が基本となるがユーザーのライン構成により異なる
ポリッシング(研磨) 鏡面研磨:ウェーハ表面の凹凸を極限まで無くす。
両面研磨:φ12は両面研磨
片面研磨:φ8までは片面研磨が主
研磨後洗浄 ポリシング後洗浄:RCA洗浄が基本DHF,SC-1,SC-2,O3水
パーティクル検査 KLA(Tencor) SP3
Final洗浄 RCA洗浄が基本DHF,SC-1,SC-2。O3水

φ12インチシリコン加工工程においては、工程間の搬送は殆ど自動化がなされている。
工程間移送はFOSB容器を使用し、環境から隔離した状態で移送を行う。
工程間搬送は、天井空間を移送するOHT方式と床上を移送するAGV方式があるが現在はOHT方式が主流。パーティクル、メタルを管理するには絶対に必要なシステムである。